CHDKの使い方の個人的なメモ

暫く使わないと忘れるのでメモ。CHDK Wiki の内容を自己解釈で和訳したものがほとんどなので間違っている部分があるかもしれません。

CHDK って何?

Canon Hack Development Kit の略。SD カードに特殊なプログラムを入れておくことによってキヤノン製コンパクトデジタルカメラの隠された性能を引き出します(というのは言いすぎか)。原理としてはカメラの電源を ON にしたときに SD カードの情報を読みに行くことを利用して云々…とのことです。

カメラ本体を改造するわけではないので CHDK が入っていない SD カードを使用すれば普通に戻ります。個人的には IXY シリーズでありながら RAW で記録出来ることが気に入っています。自作のスクリプトを作成してインターバル撮影が出来るようになるところも気に入っています。

※デフォルトの設定値以上で撮影することも可能なのでイメージセンサーなどを破損する可能性があります。

ALT モード時の特殊操作

CHDK では ALT モード時にいくつかのキーがショートカットとして割り当てられています。これは機種により異なります。以下は IXY DIGITAL 25 IS(IXUS 85 IS / PowerShot SD770 IS)のショートカット。

  • Up - フォーカス位置のオーバーライド on/off
  • Left / Right - フォーカス位置のバリューファクターを変更
  • Down - フォーカス位置のリセット
  • Zoom-in / Zoom-out - 焦点距離の変更
  • Half Shutter + Left - オーバーライド抑制の切り替え("Disable override" 参照)
  • Half Shutter + Right - OSD の表示/非表示
  • Half Shutter + Down - ヒストグラムの表示/非表示

Extra Photo Operations

Disable Overrides

CHDKによるオーバーライドの有効/無効の設定。「CHDK 機能の有効/無効」ではなく、「CHDK 機能抑制の有効/無効」なのでちょっとわかりにくい。"Disable" と "Off" の違いはショートカットによる切り替えが可能かどうか。

"Off" または "On" を選択することで半シャッターと Left などでオーバーライドの切り替え出来るが、IXY ではこれが AEL や AFL に割り当てられているので CHDK と被る。

  • Off - オーバーライドを有効にする。ショートカットオプション有効。
  • On - オーバーライドを無効にする。
  • Disable - オーバーライドを有効にする。

Include AutoISO & Bracketing?

上記の「Disable Overrides」にオート ISO やブラケティングの設定を含むかどうか。

Override shutter speed

シャッタースピードの上書きを行う。OSD 上では「TV:1/4」といったように表示される。「Shutterspeed enum type」の設定値が "Ev Step" か "Factor" かによって「Override shutter speed」と「Value factor」の設定値が異なる。 考え方としてはシャッタースピードの値とファクターの値を掛けたものが最終的なシャッタースピードになり、"0" 以外であればシャッタースピードの上書きが有効になる。"Ev Step" の方が直感的。

1/4000秒や1/8000秒などコンパクトデジタルカメラではあり得ないシャッタースピードを可能にし、フラッシュと組み合わせることで一般的には不可能なハイスピードシンクロが可能になる(ただし実際にその速度が出てるかどうかはわからんです)。

"Ev Step" の場合
「Override shutter speed」の設定値は "1/100K〜2048" でそのままシャッタースピードになる。「Value factor」は "Off" または "1" となり、"1" の場合にシャッタスピードの上書きが有効になる。
"Factor" の場合
「Override Shutter speed」の設定値が "0〜100"、「Value factor」が "1/100K〜100" になる。「シャッタースピード◯段分」という考え。

ND filter state

ND フィルタの切り替え。ND フィルタを搭載している機種のみ。Wiki での解説を見ると "In" で使用、"Out" で未使用と書かれている気がするんだけど実際の動作は逆っぽい…。

  • Off - カメラに任せる。
  • In - ND フィルタ未使用。
  • Out - ND フィルタ使用。

Override Subj. Dist. Valu(Subject Distance Value)

フォーカス位置をオーバーライドします。被写体までの距離をミリ単位で調整可能。OSD 上では「SD:65536」といったように表示される。ALT 画面で Left または Right でファクターの値を設定し、ズームレバーでフォーカス位置を移動出来る。Down で初期値、DISP. で 65536 になる。連写などでフォーカス位置がずれるのを防ぐことが出来るが実際に設定したフォーカス位置は半シャッターで AF を作動させないとわからないため少々不便(無限遠であれば事前に何枚かとって最適値を覚えておくといいかも)。

Override ISO Value

ISO の上書き。ISO10 や ISO8000 などの設定も可能だが実際に機能しているかどうかは怪しい。ISO10 と ISO80 で比べたときは画質にあまり差がなかったような…。

Blacketing in continuous mode

カメラの連写機能を使ってブラケティング撮影が出来る。

Custom Auto ISO

ISO で "HI" や "AUTO" を選択している際の値をカスタマイズ出来る。

Clear override values@start

再起動時の上書き設定をクリアするかどうか。

Enable Fast Ev switch?

UpDown で露出補正が出来るようになるが ISO や連写モードのボタンと被っているので FUNC.SETMENU でそれらのボタンが効かない状態で操作しなくてはならないが使い勝手が悪い。

Force maual flash

フラッシュをマニュアルで発光させる。光量は「Power of flash」で 0(Low)、1(Medium)、2(Very High)の3段階で設定可能。ただし、モード2はバッテリーをかなり消費する。

RAW parameters

Save RAW

RAW 保存を有効にするかどうか。

Exceptions

例外設定。連写やタイマーモード時などで RAW 保存を無効に出来る。

Dark Frame Subtraction

ダークフレームによる減算を行うかどうか。"On" にすると記録時間が長くなる。"AUTO" の場合はシャッタースピードが1.3秒以上の時に動作する。

Only first RAW in series

連写撮影時に最初の一枚だけを RAW で記録するかどうか。

RAW file in dir with JPEG

RAW と JPEG データを同じディレクトリに入れるかどうか。無効の場合は 100CANON というディレクトリに保存される。

RAW File Prefix/extension

RAW データの接頭子と拡張子の設定。

RAW subtract prefix/extension

USB 接続時の設定?

RAW develop

RAW から JPEG へのコンバート…かな。

Bad pixel removal

不良ピクセルの除去を行います。これを行わないとホットピクセルやデッドピクセルがそのまま記録されるため画像に不自然に発光するピクセルや黒点が発生します。

  • Off - 不良ピクセルの除去を行わない
  • Average - 単純な平均計算で隣接する3つのピクセルから不良画素の色を計算します。
  • RawConv - RAW 現像ソフトウェアで除去します。不良ピクセルに "0" が設定されます。

"RawConv" を選択した場合、RawTherapee であれば RAW タブでホット/デッドピクセルフィルタを有効にしておきます。

※DNG 形式を有効にすると自動的に badpixel.bin によって不良ピクセルが平均補間で削除されるようです。

DNG format

DNG 形式での保存を有効にします。CHDK で保存された RAW データは拡張子が .CR2 や .CRW であっても Mac の Camera RAW はもちろん、キヤノンの Digital Photo Professional でも開くことが出来ませんが、DNG 形式で保存することによって Finder 上でも確認が出来るようになります(RawTherapee や UFRaw ではどちらでも開けます)。

DNG 形式で保存するには badpixel.bin のセットアップが必要です。

Create badpixel.bin

DNG 形式で保存するための badpixel.bin を作成します。不良ピクセル検出用の撮影が始まるのでカメラに光が当たらないようにして完了するまで待ちます(数秒の撮影が2回行われます)。撮影が完了すると不良ピクセルの数が画面に表示されます。不良ピクセルの数が10000個以上とかでも珍しくないです。